デジタルヒューマンの企画・制作、研究開発を行う東映株式会社ツークン研究所が、
新たな映像表現を目指して過去の偉人をデジタル・ヒューマン技術で蘇らせる取り組みの一環で、AIによる形状と音声の復元などテクノロジーを掛け合わせたアプローチで松田優作の復活、再現を行なっていましたが、遂にショートムービーが完成し、公開されました。
ショートムービーでは、夜の街を松田優作が車を運転し、(実際には、松田優作は車の免許を持っていませんでしたがw)側面から夜の街明かりで優作の顔が浮かび上がります。そして車中でスマートフォンが鳴り、野太い声で「はい、そうか、、みんな行っちまったか」と喋ります。そして車中でタバコに火をつけて吸うところで終わります。
松田優作さんが元気な頃にはまだ存在しなかったスマートフォンを使って通話するというのも、こういったテクノロジーがあったからこそ実現したとも言えそうです。
見た目は、髪型、顔立ちからも70年代後半の優作さんをイメージしているようですね。丁度、遊戯シリーズ、蘇る金狼、探偵物語の頃でしょうか。
顔の復元には東映ツークン研究所が運用するスキャンシステム「Light Stage」で取得した複数人の超高精細3DCGデータをもとに、機械学習で生成した顔モデルを利用し、表情の動きにはトラッキング技術を使用し松田優作のボディダブルの表情を解析、アニメーションをつけているそうです。
声の復元は、AI による音声復元、 AI 音声ディレクション全般をゲーム開発から映像、メタバース・コンテンツ開発などの制作を幅広く行なっている株式会社ORENDA WORLDが担当、音声合成分野で有名な名古屋大学発の企業である株式会社TARVOのAI音声変換技術「Suara」を使用して復元。
松田優作の作品は全て鑑賞、特に70年代の作品はブルーレイなどで何十回と繰り返し見てる私の個人の感想としては、ファースト・カットの車内の明かりに照らし出される松田優作、そしてタバコを吸う横からのショットの再現性は本当に見事で、まるで生きているかのようなリアルさで完璧と思いました。
一方で、車内でスマートフォンで喋る正面からのショットの場面は、ちょっと違和感というか、、感じたかもしれません。特に松田優作さんの目あたりでしょうかね、、数々のドラマや映画で見慣れた松田優作がするような表情ではなかったような、、ホント、微妙なことなのですが、ちょっとした差異でそう感じたのかもしれません。
あと、声もちょっと違うような、、
とは言え、驚異的なリアルさで再現された松田優作さんのCGは、必見です。今後更に長い映像で見てみたいと思わせてくれる完成度でした。
via 東映ツークン研究所
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