全米映画興行成績「ソニック2」が7,100万ドルの大ヒットで、ビデオゲームの映画化作品としての記録を更新中。バットマンは全世界興収が1,000億円に迫る勢い。

        

ソニックの実写版映画の続編「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2 ( ソニック vs ナックルズ )」は、米国興行収入7,100万ドル(約89億円)を達成し、ファミリー層が映画館に戻ることに前向きになっていることを示す、希望的な結果となったとVarietyは報じてます。

マイケル・ベイのアクション・アドベンチャー「アンビュランス」は870万ドルで4位という残念なデビューに終わっています。

「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」のチケット売上は、前作である2020年の「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」が打ち立てたオープニング週末記録を塗り替え、ビデオゲームの映画化作品の最高記録を更新しました。

前作は公開から3日間で5,800万ドル(約73億円)を記録していますが、今回の2作目はそれを軽く上回る7,100万ドル(約89億円)という素晴らしい成績でプレジデント・デイ(初代ワシントン大統領の誕生日を記念した祝日)の週末を終えています。

映画コンサルティング会社フランチャイズ・エンターテインメント・リサーチ社のデビッド・A・グロス氏は、「これは傑出したオープニングだ。確かなレビューと非常に良い観客スコアで、『ソニック2』は力強い走りを見せるだろう。」と述べています。

「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」のジェフ・ファウラー監督は、「ソニック」1作目で全世界で3億1900万ドル(約400億円)を売り上げ、北米におけるゲーム映画化の最高興行記録を樹立した後、再び「ソニック」の監督を引き受けました。

ベン・シュワルツが、ソニックの声を担当し、ジム・キャリーがマッドサイエンティストのドクター・ロボットニク役を再演、イドリス・エルバがナックルズの声を担当し、映画ファンの間でも好評のようです。「ソニック2」は、観客からシネマスコア「A」の好評価を得て、映画レビューサイトのロッテントマトでの平均評価は68%で、映画評論家の評価ではまずまずでしたが、結果的に観客(特にファミリー層)からは評価されているようです。

サマーシーズンには「Jurassic World;Dominion」「Minions: The Rise of Gru」ジョーダン・ピール監督の最新ホラー映画「Nope」など注目作が目白押しとなっています。

マイケル・ベイとユニバーサルの「アンビュランス」に投じた4,000万ドル(約50億円)という製作費は、大量の爆発物や特殊効果を多用した映画としては比較的安い製作費ですが、この4,000万ドルという数字には、マーケティング、広告宣伝などに費やされた何百万ドルという金額は含まれていないそうです。

ユニバーサルの米国内配給担当プレジデント、ジム・オアーは「素晴らしい観客動員数で、国内でもいい成績を残せると思う」と語っていますが、バラエティは

“「アンビュランス」の冴えないスタートは、消費者の嗜好が変化していることの表れで、『アルマゲドン』や『パール・ハーバー』などマイケル・ベイ監督の過去作のようにアドレナリンや物理法則を無視するかのような迫力は、最近では必ずしも通用しないのかもしれない。」”

としています。この犯罪スリラー作品について、グロス氏は

“昔はこういう映画が劇場にたくさんあった。しかし、今の観客は毎回何か特別なものを作品に求めている。今は昔以上にハードルが高くなっている。4,000万ドルの製作費+マーケティング費用をかけたこの作品は、海外ではより良い成績で付帯価値があったとしても、製作費を回収するのは難しいのではないか

と厳しい意見。

2位には、ジャレッド・レト主演でソニーのマーベルキャラクターの世界を舞台にしたコミックアドベンチャー「Morbius」がランクインしましたが、オープニング週末からなんと74%減の1,020万ドルと大失速。公開2週間後、7,500万ドル(約94億円)の予算をかけた「Morbius」は、北米で5700万ドル(約72億円)、全世界で6930万ドル(約87億円)を売り上げています。

サンドラ・ブロックとチャニング・テイタム主演の恋愛アクションアドベンチャー「The Lost City」(パラマウント・ピクチャーズ)は、「Ambulance」「The Batman」を抑え、3位にランクインしたようです。公開3週目の週末に3,797カ所から910万ドル(約12億円)を追加し、前回から38%減。

これまでのところ、『ロスト・シティ』の国内興行総収入は6,880万ドル(86億円)で、このジャンルとしては好調な結果となっているようです。しかし、この映画の制作費は6,800万ドル(約85億円)で、「The Lost City」を商業的に成功と言えるには海外の観客がカギを握ることになるようです。

マット・リーブス監督、ロバート・パティソン主演の「ザ・バットマン」は、3,254会場から650万ドル(約82億円)を稼ぎました。

バットマンは、既に米国内で3億5800万ドル(449億円)、海外で3億7600万ドル(約472億円)という巨額の興行収入を記録、全世界では7億3500万ドル(約922億円)と1,000億円に迫る勢いで、現在国内および全世界の映画興行収入では今年最高の作品となっているとの事。

バットマン人気は相変わらず強力だという事ですね。しかも作品自体の評価も高いので、尚更です。ロバート・パティンソンのバットマンと、ホワキン・フェニックスのJOKERという夢の共演を実現させて欲しいですが、その可能性は難しそうですね。。

via Variety

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