ハードウェアのテック関連メディアのTom’sハードウェアが、PS5について、「1年間使ってきたが、次世代機とは感じはせず、PS4Pro Plusのようだ。」という記事を掲載しています。
PS5の発売から1年以上が経過し、現在は世界的な半導体不足が長く続いており、需要に供給が追いついていない状況です。しかし、ソニーのPS5の販売は好調なようで、2021年10月の時点でPS5は1340万台を販売し、プレイステーション史上最速の販売台数を記録しています。
Tom’sハードウェアは「PS5のデュアルセンス・コントローラーは、これまでに作られたコントローラーの中で最もクールなものの一つです。PS5は全体的には堅実なゲーム機で、PS5の再入荷時に入手困難になるのも納得です。」と一応の高評価。
自分もようやくPS5(ディスクエディション)を先月入手しPS5を楽しんでいますが、Tom’sハードウェアの言うように、PS4のゲームをすべてプレイ出来、The Last of Us Part 2、Ghost of Tsushima、Days Gone、God of War、スパイダーマンなどのタイトルもより高解像度で60fpsの滑らかなゲームプレイが可能で、個人的にPS5は十分に次世代機というものを感じています。こうなると、PS4Proで30fpsのゲームに戻るのは厳しいと感じるほどです。
そして追加のM.2. SSDスロットがようやく使用可能になり、懸念されていた内蔵M.2. SSDストレージ容量も一応解決し、その高速SSDによるロード時間が非常に短いのも大きな魅力です。PS4 ProからPS5に移行すると、性能面でPS5はPS4を圧倒しているのが分かります。
しかし、Tom’sハードウェアは
「PS5に満足はしているが、真の “次世代機 “というよりも「PlayStation 4 Pro」のアップグレードに近いという印象は拭えませんでした。確かに、このゲーム機は技術的にも素晴らしく、売れ行きも好調ですが、PS4の真の後継機とは思えません。PS5が発売されてから1年が経過した今でも、PS5が必須のシステムであるとは思っていません。私にとってはPS4 Proを単にアップグレードしただけで、新しい次世代機を買ったわけではないという印象を受けた。PS5を所有している私の友人たちは、よく「PS5はPS4 Pro Plusだ」と冗談を言います。私はその意見に異論はない。」
ま、PS4Pro Plusは言い過ぎではないかと思いますw PS4世代では初めてミッドジェネレーション(中間の世代)コンソールとしてPS4Pro、XBOXではXboxOneXが出た事で、前例のないアップグレードコンソールが出たので、これは仕方のない事だと思います。このミッドジェネレーションはPS5、Xbox Series X世代ではないのではないかなと思っています。
また、Tomsハードウェアは、「次世代を実感できない」理由のひとつとして、クロスジェン・タイトルを挙げています。クロスジェン・タイトルとは、前世代機と現行機の両方で発売されたゲームのことで、システムに関係なく誰もが同じタイトルを楽しむことができます。これは、Xboxも同様の考えです。
クロスジェンタイトルが多い理由の一つは、世界的な半導体不足によって、発売から1年を経過したにも関わらず、未だにPS5やXbox Series Xを簡単に手に入れることができない状況があります。パブリッシャーとしてもインストールベースの少ない現行機システムにのみタイトルをリリースすることは、ビジネス上の観点からは賢明ではないとも言えるので、仕方ない状況だと思いますし、次世代機への移行はある程度の時間がかかるものだと思っています。
既に多くのユーザーがいる前世代機にも並行してリリースする事で、年々高騰していると思われる開発費も回収しやすくなります。そして、ソニーがプレイステーションのゲームを本格的にPCへ移植し発売する「プレイステーションPC」ブランドを立ち上げたのも、結果的に自社コンソールのプレイステーションだけでは限界が見えてきたのかもしれません。
Tomsハードウェアは
「より多くの人々がゲームにアクセスできるようになることには賛成ではあるが、新しいタイトルが8年前のシステムでも動作しなければならないのであれば、私たちは新しいハードウェアで旧世代の体験をし続けることになるのではないでしょうか?バイオハザードヴィレッジやファークライ6、テイルズ オブ アライズなどのタイトルは、グラフィックはそこそこ良いものの、まるで前世代機のようだ。それはなぜか?それは、PS4とXbox Oneでも発売されているためです。ほとんどの新作が前世代機でプレイ可能である以上、ゲーム機が次世代機であると感じることは難しい。この事からクロスジェン・タイトルは新しいものとは言えないと思います。」
「2013年末の発売から約2年の間、PS4とXbox Oneで発売されるほとんどの主要タイトルは、PS3とXbox360でも発売されていました。クロスジェン・タイトルが実質的に終わったのは2年後の2015年末だったのです。今後発売される2022年発売予定タイトルの多くが、クロスジェンの傾向を引き継いでいることを考えると、答えは「イエス」であると言えそうだ。」
前世代にも出す事で足枷になり、次世代機の性能を前提でフルに発揮するタイトルは出来ないのではないか?というテーマは、ネット上で頻繁に議論になっている話題ですが、自分はそこまで否定的な見方はしていません。まして現状を考えれば、半導体不足でいまだに需要と供給のバランスが整っていません。そんな中で、早々に前世代機を切り捨て、現行機に移行すれば逆に巨大なインストールベースの前世代ユーザーから大きな反発を食らってしまいます。いかにスムーズに次世代機へ移行を促するのか、、そこがこの問題の難しいところですね。。
次世代機への完全移行は、おそらくパブリッシャーもプラットホーマーもタイミングを見極めている段階と言えそうです。しかし、次世代機だけを前提に開発した場合、どのような事が可能になり、どのようなゲームが可能になるのか、既存のゲームからどう変化、ステップアップするのかがよく見えていないのが正直なところです。
最近では「The Medium」などが2画面同時進行のシステムの為に、前世代機では動作が難しいという理由で現行機のみとなっていました。PS5オンリーはラチェット&クランク:パラレルワールド、エターナルなどがそうでした。ラチェット&クランクなどは一瞬にして次のステージに移行するゲームデザインがおそらく内蔵SSDのスピード前提で開発されている事から、前世代機では実現出来ないという事のようです。
個人的にPS5を購入して真っ先にプレイしたのが、アストロプレイルームでのデュアルセンスコントローラー体験、そしてPS4ProでもプレイしていたThe Last of Us Part 2、Ghost of Tsushima、Days Gone、God of War、スパイダーマンが60fpsで滑らかにプレイ出来ただけでも、次世代機と実感しましたが、この感じ方は人それぞれ違うのかもしれません。これらを単なるアップグレードコンソールと同じと受け取る人もいるでしょうし、60fpsが多くなっただけでも次世代機と感じるという人もいるでしょうし、感じ方は人それぞれかも違うかもしれません。
『ラチェット&クランク Rift Apart(パラレルワールド)』や『Returnal』は、PS5で動作を前提に一から作られています。しかし、これらのタイトルは素晴らしいが、どちらも主流とは言えません。『ラチェット&クランク』のようなプラットフォーマーはもはや流行っていないし、『Returnal』の難易度の高さは多くのプレイヤーを遠ざけている(『Demon’s Souls』にも共通する問題だ)。「Destruction AllStars」を実際にプレイしたことはありませんが、意図していると思われるTwitchの視聴者には受け入れられていません。
「ラチェット&クランク:パラレルワールド」の瞬時に次のステージに移行するPS5の高速SSDならではのシステムは新鮮ですし、悪くはないと思いました。流行ってる、流行ってないの問題ではないと思います。。w
「Returnal」や「デモンズソウル」「ダークソウル」、「隻狼」など代表するいわゆる「死にゲー」は手応えのある難関を突破して達成感を得ることが好きなプレイヤーには絶大な支持がありますが、私のような何回も死ぬようなゲームでストレスは溜めたくないというプレイヤーはこの手のゲームは避けるでしょうし、このあたりは二極化しているかもしれませんね。
「私は、これまでのようにゲーム機の世代間でグラフィックが大きく変わることはないだろうと考えています。その代わり、1世代の間に少しずつ改善されていくことになるでしょう。2021年に発売されるPS4のゲームは、2013年に発売されたゲームよりも優れています。おそらく数年後のPS5ゲームでも同様で翔。しかし、PS6では、PS1からPS2、PS2からPS3への進化のようなグラフィックの向上は期待できません。そのような時代は終わったのかもしれません。」
これは同感だと思います。前述したように、開発スタジオもハードウェアの性能をフルに発揮させるには、数年かかるとも言われています。現行機のゲームのグラフィック進化はかなりのレベルまで到達しており、記事にも書かれている通り、PS1からPS2、PS2からPS3のようなレベルの飛躍的なグラフィック進化は、もう1世代では難しいと思います。
そこまでの進化は、今の段階では2世代くらいの期間は必要かもしれません。今世代はグラフィックもレイトレーシングが導入されるなど進化はしていますが、どちらかというとフレームレート系の進化がメインのような気がします。HDMI 2.1やフレームレート向上をサポートするVRR、フリーシンクなどです。
今世代で大きな飛躍の技術となっているレイトレーシングは、ハイエンドグラフィックスカードのRTX3090でさえ、低解像度でレンダリング(1080P)し、nVIDIAのAIによる超解像技術(DLSS)でネイティブ4K解像度レベルに高精細化してフレームレートを向上させるほど重い処理なので、現行機でレイトレーシングはまだまだ荷が重い気がしています。しかも、レイトレーシングの極一部の機能を使っただけでこの重さなのです。レイトレーシングはPCでも次世代以降でようやく飛躍的に進化するのではないかと感じています。
Tom‘sハードウェアは、「PlayStation5は素晴らしいゲーム機ですが、最新かつ最高のゲームを楽しむためにはPlayStation5を持っている必要はありません。確かに、PS5にはいくつかの独占タイトルがありますが、それが本当に必要なタイトルかどうかは議論の余地があります。PS5が入手出来ず、PS4やPS4 Proを選択したとしても、大きな損失を被ることはないでしょう。私はこれからもPS5を使い続け、その魅力を楽しんでいきたいと思います。私は、PS5をこれからも使い続け、その魅力を存分に味わっていきたいと思っていますが、同時に、PS5が真の次世代機となる日を心待ちにしています。」
と結んでいます。
今世代機も同様に2022年、2023年と少しづつPS5やXbox Series Xの秘めた可能性を解き放って、素晴らしいゲームがプレイ出来るようになると期待したいところです。大幅に進化した「アンリアルエンジン5」を使用したゲームが来年後半以降に登場してくると思われるので、その時が大きな進化になると思います。個人的には2023年末に発売されるタイトルくらいから今世代機のみに移行するのではないかなと期待しています。
冒頭でも述べた通りPS5は十分に次世代機だと思います。ダッシュボードを見ても全く違いますし、デュアルセンスコントローラーもそうですし、繰り返しになりますが前述の名作群がより高解像度と60fpsでグレードアップしてプレイ出来るのも大きいと思います。専用タイトルも徐々に増えていますし、自分はPS5は十分に“次世代機“だと感じていますし、結論を出すのはまだ時期早々ではないかと思っています。
via Tom’sGuide
ハードの性能をどれだけ語られても「次世代」感はないですね。
それを使い切ってるゲームソフトを見せてもらわないことには。
GT7? スパイダーマン?
次世代機って投影機なんですか?
2023年に徐々に移行って遅すぎませんか? 発売は2020年ですよ。