パナソニックが米ラスベガスで開催されているCES2025で、2025年のビエラ有機ELのフラッグシップモデルである Z95Bを発表しました。
AV FORUMのパナソニック・ブースレポートによると、 Z95Bに採用されているパネルは一昨年、昨年モデルに採用されていたMLA(マイクロレンズアレイ)方式は廃止され、新たにLGの「G5」でも採用されている4スタック(4層)有機ELパネル、「プライマリーRGBタンデムパネル」(パナソニック独自の呼称?)を採用しています。パナソニックによると、発光効率が40%向上しているとの事。
これは先に発表されたLGのフラッグシップ有機EL(OLED)モデルの「G5」と同じパネル(4層OLEDパネル)です。
この有機ELパネルは、従来のRGB3層に新たに青(ディープブルー)を加えた4スタック(4層)有機ELになっている事です。これにより、輝度とカラーボリュームが大幅に向上するとの事。
昨年モデルの Z95Aと今年の Z95Bを横並びで比較するとかなり明るく色鮮やかになっている事が分かります。
先に発表されたLG「G5」のパネルと同じ物だと思われますので、パネル・スペックも同等とみて良いでしょう。パネル名称の「タンデム」は、青が2層でタンデムだからという事だそうです。
そして、遂にパソニックは Z95Bでボディデザインも全面改良し、パネルの熱を逃すエアフローを下部の吸気穴から冷たい空気を吸い込み、上部にスムーズに効率良く排熱するために、背面中央にあったサブウーファーを上部に移動、エアフローをスムーズにする事で放熱効率が改善する「サーマル・フロー」を採用、消費電力も最大で約40%近く低減可能だそうです。
そしてアップ・ファイアリングスピーカー、サイド・スピーカーの位置も変更されているとの事です。
ブースではエアフロー効率を披露するデモが展示されているようです。その写真からも、背面のサブウーファーが中央から上部に移動しているのが分かります。パナソニック担当者の話では、電源ユニットや基板などの設置位置もエアフロー改善のために移動しているそうです。
サウンド面は、新たに「360°サウンドスケープ・プロ」と呼称するシステムで、フロントの指向性の高いライン・アレイ・スピーカーやサイド、サブウーファー、アップ・ファイアリングスピーカーも新しいユニットの変更されているようです。更にサブウーファーはよりパワフルな30Wユニットに変更、更にアルゴリズムの変更などの結果、Z95Bのサウンドは、Z95Aに比べてより深い重低音と広大なサウンドステージを実現しているそうです。従来モデルにあった、ヘッドフォン端子と一緒のサブウーファー出力もあるので、より強力なサブウーファーを追加する事も可能です。
ボディはファブリック地で覆われており、見た目にもフルモデルチェンジしたようで、音質も向上しているようです。スピーカーは過去モデルと同様にTuned by Technicsだそうです。
ドルビービジョンは144Hzにまで対応しているとの事。
サイズ展開は55、65、77型との事です。55型以下で4層OLEDパネルとなると、LGの「G5」で初登場となる48インチが一択となりそうです。
そして、注目のHDMI 2.1入力数ですが、残念ながら従来と同じ2入力で、残りの2入力はHDMI2.0との事です。Z95Bでは昨年モデルZ95Aと同様にメディアテックのPentonic 700 SOCを採用しているとの事なので、HDMI 2.1入力数が2つと変化なしは仕方がないかもしれません。
昨年から採用された、amazonのFire TV OSが引き続き採用されていますが、パナソニックは独自に改良を加えて見やすく、使いやすくしているようです。
「液晶のミニLED TV」の2025年モデル「W95B」は、昨年のW95Aに比べてピーク輝度はほぼ変わらないそうですが、ローカル・ディミングゾーンが2.5倍に増加、これによってブルーミングが減少し、より深い黒とコントラスト比が向上しているとの事。
今年2025年のハイエンド有機EL TVは、「プライマリーRGBタンデムパネル」採用で、輝度だけでなく、色輝度、カラーボリュームが大幅に向上するとの事なので、一昨年のマイクロレンズアレイ採用以上の大幅な進化とみて良いかもしれません。
アッググレード内容からも映画ファン、ゲーマーにも大きなプラスとなる進化をしているので、数年買い替えていない方、購入検討中の方は今年後半まで待つ価値は間違いなくあると言えるかもしれません。
日本の発売は過去の事例からおそらく早くて6月、遅くても8〜9月くらいまでには発売されるかもしれません。とりあえず、早く実際にこの目で見てみたいですね。🔚
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