PlayStation 5 Pro向け初の “8K “解像度対応ゲームは実際には8K解像度ではない。

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PS5 Pro向けで初の8K出力対応したゲームは、実際には8Kでレンダリングされていないようで、あるゲーム開発者によれば、それでも見た目は大きく改善するとのことです。

初代PlayStation 5は「8K」とロゴが表示され、「8K対応」として販売されていましたが、2024年以降の出荷分からソニーは「8K」ロゴをひっそりと削除しています。

そして、ソニーは先月PS5をアップグレードした中間世代機となるPlayStation 5 Proを発売し、再び8K対応を謳っています。PS5ProではHDMI 2.1出力で8K出力が可能ですが、これが全てではないようです。

PlayStation 5 Pro向けにゲームを強化する取り組みの一環として、これまでに5本のPS5ゲームがPS5Proで8Kに対応した事が発表、リリースされています。


・『カリスト・プロトコル』(8K 30fps、レイトレーシング対応)
・『F1 24』(8K 60fps)
・『グランツーリスモ7』(8K 60fps)
・『ノーマンズ・スカイ』(8K 30fps)
・『リダクテッド』(8K 60fps)

8K出力モードを追加する「PS5 Pro Enhanced」パッチは、高フレームレート、またはレイトレーシングを特徴とする強化された4K出力モードとともに、『The Callisto Protocol』、『F1 24』、『No Man’s Sky』、『Redacted』向けに提供中です。 『グランツーリスモ7』のパッチもリリースされています。

しかし、PlayStation 5 Proはすべての現行の8Kテレビと完全な8Kの互換性があるわけではないようです。

この問題は、PS5ProがHDMI 2.1で8K出力するために信号圧縮(DSC)を使用していることにあるようです。 例えば、ソニー独自のZ9J 8K TVでは、HDMI 2.1上のDSCをサポートしていないため、PS5 Proの8K出力を表示できないそうです。

現実的なことを言えば、PlayStation 5 Proの性能が8K解像度をレンダリングするための能力がないので、どのゲームも実際には8K解像度でレンダリングされるわけではないからです。

その代わりに、PS5Proの8K出力はPS5 Proの新しいMLアップスケーリング技術PlayStation Spectral Super Resolution(PSSR)によって実現しています。

テック系メディアのDigital Foundryの分析によると、『No Man’s Sky』のゲームエンジン開発者は、本作の8Kモードが「4Kをわずかに上回る」、つまり最大2700p(4Kは2160p)でレンダリングされることを確認しています。

『F1 24』は約4K解像度でレンダリングされ、『The Callisto Protocol』はシーンに応じて最大6Kのダイナミック解像度を使用すると報告されています。『グランツーリスモ7』8Kモードは、開発者により「実験的」と説明されています。

これは、『Ori and the Will of the Wisps』のように、XboxシリーズXで内部的に6Kでレンダリングした後、HDMI出力用に4Kにダウンスケールするケースもあります。

ほとんどのコンソールゲームでは安定して達成できない120fpsのように、PS5 Proの8K対応は、8Kというより4Kと8Kの間の解像度の幅を利用するものだと言えるかもしれません。

そして、『No Man’s Sky』のPS5 Proパッチに携わったゲームエンジンプログラマーのマーティン・グリフィスによれば、それは目に見える違いがあると述べています。

“「4Kと8Kの違いは誰にもわからない」とか、「8K用のモンスターテレビがないと解像度の違いには気づけない 」といった、継続的に繰り返される意見があります。私は、ノー・マンズ・スカイの8K、PS5 Proのサポートを実施しながら、この世界観を完全にリセットしました。 客観的に見て、PSSRと4Kより少し上のソースで最終的なディスプレイ出力を駆動した “だけ “でも、視覚的に非常に顕著なステップアップであることがわかりました。この結果は非常に予想外の驚きでしたが、今にして思えば、それは根拠のない先入観に基づいていたと思います。 今は、将来的にPS6がリリースされる頃には、8Kがもっと主流になっていると信じています。”

グリフィス氏は検証に55インチのサムスンQN700C 8K液晶テレビを使用したそうですが、この8K液晶テレビは視野角を改善するために有効解像度を犠牲にしたサブピクセル・レンダリングのため、実際には忠実な8Kを再現することはできないという指摘もあります。

正直、8Kが数年で普及するのか?と考えると、私は厳しいのではないかと考えています。DFによると、8Kキャプチャーカードもほぼ存在していないようです。ま、2027年には一部メーカーでは発売されそうですが、まずは指摘されている通り、8Kディスプレイの価格の値下がりと8Kメディア、8K放送などが多くならない限り、普及はないでしょう。まだ非現実的ですが、YOUTUBEも8K対応が必要でしょうね。

先日公開されたプレイステーション・リード・アーキテクトのマーク・サーニー氏によるPS5Pro技術解説動画で述べていたとおり、PS6ではML(機械学習)による超解像の質、パフォーマンスの向上、レイトレーシングの向上などが間違いなく中心になり、当然8K解像度の超解像も可能と思われるので、「可能性はなきにしもあらず」ですが、PS6では4K解像度、固定60fpsでフル・レイトレーシングがコアになりそうな気がします。

いずれしろ、現状で8K出力はまだ時期早々な感はあり、PS5Proで8K出力云々は実際に体験出来るユーザーがほんの一握りである事実からも現実的ではなく、実験的な側面もあり、話題性の一つとして見ても良いかもしれません。🔚

via flatpanelshd

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